チリの首都サンティアゴの国際空港で8日朝、260億ペソを積んだブリンクス社の現金輸送車が12人の強盗団に襲撃される事件が発生し、銃撃戦により民間航空総局(DGAC)の職員1人と犯人のうち1人の合計2人が死亡した。同空港では、滑走路上の旅客機の乗客が事件の様子を撮影しており、ターミナルや機内にいた旅客は突然の銃撃戦でパニック状態になったという。
リマ国際空港(ホルヘ・チャベス国際空港)では今日午前中、この事件の影響でサンティアゴ便を始めとする国際線数便が欠航となった。ブエノスアイレスやサンパウロからリマへのフライトもキャンセルされたが、正午以降は国際便の欠航は出ていないという。
この銃撃戦で、DGACの職員クラウディオ・ビジャール・ロドリゲス氏(45)が死亡。同氏には2人の子供がおり、過去には23年にわたりボラティア消防士として活躍、DGACでは警備員としてサンティアゴ国際空港に勤務していた。
チリの日刊紙Mercurioは、強盗団が特殊弾頭による軍用の火器を使用していたと報道。一方、ブリンクス社は襲撃に備えた訓練の実施やDGACとの連携を強調、警備マニュアルに従った結果、幸いにも全員が無傷だったと説明し、セキュリティ対策として状況分析などに関する検証委員会の設置を提案している。
(ソース: T News 08/03/23)