Aeropuerto con Wantan Frito アエロプエルト・コン・ワンタン・フリート

ペルーのそばめし、Aeropuerto(アエロプエルト)。Chifa(チーファ/ペルー生まれの中華料理、または料理店のこと)の人気メニューであり、屋台メシの定番でもあります。安くて美味くてボリューム満点、ペルー人ならみんな大好き!

それにしても、「なぜそばめしが “アエロプエルト=空港” なの?」って思いませんか?「オレ、今日は空港食ーべよっと」って、どう考えても変!ペルー人の料理のネーミングセンスに驚かされることはたびたびですが、ここまでくるともう意味不明です。

アエロプエルトの名前の由来には、こんな説がありました。

『ホルヘ・チャベス空港の近くに、小さなチーファがありました。ある日、チャーハンを食べたいというお客さんたちが来ましたが、遅い時間だったのでもう材料がありません。そこで機転を利かせた店主は、ご飯に中華麺を加えて炒め出したところ大好評!それで“空港”と呼ばれるようになったのです』・・・無理やりだなぁ。

『中華鍋に入った色んな食材たち。強火で炒める度に勢いよく空中に舞い上がってはまた同じ場所(中華鍋)に着地する。その様から“空港”と呼ばれるようになった』・・・無理やりすぎだって!

ということで、相変わらず根拠のない説が堂々と飛び交っています。このシリーズでペルー料理の歴史やいわれを調べるようになってよくよく理解したのは、「偉そうに語っていてもだいたい後付け」ってこと。それをわざわざ日本語で紹介する私も、どうかと思いますけどね(笑)。

あ!そうそう、もう一つ忘れてはならないのが、ペルーのチーファに欠かせないのがWantan Frito(ワンタン・フリート)。いわゆる揚げワンタンですが、ペルー人はホント、これが好きですね~。タマリンドソースという名の甘酢ソースをたっぷりつけて、パリパリポリポリ頬張る姿はチーファの定番風景。アエロプエルトやアロス・チャウファ(チャーハン)の上に1枚だけ添えられることも多いので、今回あわせてご紹介しました。

日本の方が想像するペルー料理とは違うかもしれませんが、これもまた現代のペルーを代表する料理。おうちにあるものですぐ作れるので、お昼を簡単に済ませたい時にぴったりです。

アエロプエルト

【材料】2人分

  • ご飯 2杯分(1合弱)
  • 中華そば 100g
  • 鶏むね肉 200g
  • 青ネギ 2~3本
  • ニンニク 1片
  • ショウガ ニンニクと同量
  • もやし 100g
  • パプリカ 1/2個
  • 卵 2個
  • 塩コショウ、醤油、オイスターソース、カネラ・チナまたは五香粉 適量

【作り方】

1、中華そばはさっと茹でるか、水で濡らして電子レンジで加熱し、麺が長い場合は4~5cmの長さにカットしておく。青ネギは刻んで白い部分と青い部分を分けておく。ニンニクとショウガをみじん切り、パプリカは食べやすいよう細めにカットしておく。

2、卵2個に塩をひとつまみ加えてよく溶きほぐす。フライパンに多めの油を入れて加熱し、溶き卵を入れて薄く焼き上げる。取り出して、1.5~2cm角にカットしておく(炒り卵でも問題なし)。

3、鶏むね肉を1.5~2cm角にカットして塩コショウを振り、卵を焼いた後のフライパンで焼く。仕上げに醤油をひと垂らしすると、味も風味も付いて良し。ただしフライパンが焦げないようすぐ火を消すこと。焼けたら別皿に取り出しておく。

4、3のフライパンにごま油を足し、ニンニクとショウガ、青ネギの白い部分を入れて香りが出るまで炒める。そこにご飯と中華そばを順に加えてよく炒め、3の鶏肉とパプリカ、もやしも加えてさっと炒め合わせる。

5、4に塩コショウ、醤油、オイスターソース、カネラ・チナを加えて味を調え、最後に2の卵と青ネギの青い部分を加え、全体が混ざったら出来上がり。

ワンタン・フリート

【材料】6個分

  • ワンタンの皮 6枚
  • 鶏ひき肉 60g
  • ニンニク、ショウガ、ネギの青い部分、塩コショウ、醤油、酒、ごま油 適量

サルサ・アグリドゥルセ(甘酢)

  • ケチャップ:ビネガー:砂糖=1:1:1
  • 塩ひとつまみ
  • 水溶き片栗粉、または水溶きコーンスターチ 適量
  • オプション:タバスコ 2~3滴

1、鶏ひき肉にすりおろしたニンニクやショウガ、刻んだネギ他調味料を加えてよく混ぜ合わす。6等分に分けておく。

2、ワンタンの皮に1/6の具を乗せ、ワンタンの周囲に水をつけて三角形になるよう半分に折って周囲を良く抑える。水だけでもいいが揚げる時にはがれやすいので、水溶き片栗粉、または溶き卵を使うとぴったりくっつく(包み方は一例であって、どんな形でも可)。

3、小鍋に甘酢の材料を入れて加熱しとろみをつける。少量なら電子レンジで加熱してもOK!

4、ワンタンを油で揚げればできあがり。甘酢をかけていただこう。

【Keikoからひとこと】

日本でもお馴染みのそばめしと揚げワンタン。それがペルー人の大好物だなんて、ちょっと面白いですよね。ペルーのアエロプエルトはどちらかというとご飯が主役ですが、麺との比率はどうぞお好みで。さやいんげんなど他の野菜を加えて頂いてもいいですし、鶏肉じゃなくて豚でもエビでもなんでもOKなので、在庫一掃メニューとしてもオススメ。

あとペルーのワンタン・フリートって、具がほんのちょーっとしか入っていないのが多いんですよね(特にご飯メニューにサービスで付いてくる奴は、ほぼワンタンだけ/苦笑)。なのでレシピもペルー風にしていますが、単品で頂く時は具の量を増やして食べ応えをアップさせてください。もちろん包み方もご自由に~。