COVID-19感染者 リマ新市街など再び増加の傾向

ペルー保健省(MINSA)は22日、リマ市では新市街など複数の区で直近3週間の新型コロナウイルス感染者数が再び増加傾向にあるものの、入院患者数や死亡者数には変化がないと報告した。

「(COVID-19による)入院患者数は引き続き減少しています。死者数については多少の変動が見られますが、最近感染した患者に起因するものではありません」と同省国立感染症センターの幹部セサル・ムニャイコは説明。「ラ・モリーナやマグダレーナ、ミラフローレス、サンボルハ、サンイシドロ、スルコ、スルキージョなどの区において、直近3週間で80%から100%の感染者数増加が見られます」と述べる一方、この傾向はリマ市限定かつ市全体に及ぶものではないとし、保健省による今回の注意喚起は首都圏の“寒の入り”を考慮したもので、COVID-19を始めとするあらゆる呼吸器系疾患が対象と注釈した。

同氏はまた、今回増加が確認されたCOVID-19感染者の多くはオミクロン変異株BA.1とBA.2によるもので、今後5週間は同様の傾向が続くとし、保健省による対応措置発令の可能性にも言及。新型コロナウイルス第4波到来の可能性にも触れ、死亡者数や重傷者数の軽減および病床の確保にはワクチン接種人口が少なくとも全体の8割に達する必要があると訴えた。

サル痘への警戒

同氏はさらに、欧州を中心に患者の発生が報告されているサル痘の発症過程について補足。発症は2段階に分かれ、第1段階では頭痛を伴う強い悪寒や不定愁訴、リンパ節の腫れ、強い疲労感が5日程度続き、第2段階では発熱と共に顔面や手のひら、足の裏を中心に発疹が現れるという。発疹はその後手足や胴体へと広がり、やがてかさぶたになって剥がれ落ちると解説した。

「アフリカなどサル痘が発生している国からの渡航者に注意することが重要です。前述の症状が現れたり、そのような人物と接触した場合には、直ちに最寄の保健機関に相談するか、113番(保健省の24時間受付ホットライン/局番なし) まで連絡してください」と同氏は注意を促している。

(ソース: Andina 23/05/22)