ペルー版フィレオ・フィッシュ、Pan con Pejerrey(パン・コン・ペヘレイ)。トウゴロイワシ科の魚ペヘレイのフライを挟んだこのサンドは、ペルー人に人気のサンドイッチ5選にも選出されています。
ペヘレイはpez del Rey(王様の魚)という輝かしい名前に相応しい、透明感のある美しい魚。淡水種と海水種があり、リマで一般に出回っているのは尾が黄色いOdontesthes regiaと呼ばれる海水種です。味は淡泊で上品、キスやサヨリに似ているといえばイメージしやすいでしょうか。セビーチェやティラディート、フライ、お刺身とどんな料理にもあう万能魚です。
今回はそのペヘレイを使ったサンドイッチをご紹介。揚げたてサクサクのペヘレイを楽しむためにパンはもちろん、タルタルソースやサルサ・クリオージャ、アヒなどはあらかじめ準備しておきましょう。衣に使ったビールの残りは、もちろん料理担当者へのご褒美です。
【材料】2人分
- ペヘレイ、またはキス 10~12匹(大きさによる)
- 小麦粉 適量
- パン・フランセス、またはお好みのパン 2個
揚げ衣:
- 卵 1個
- 小麦粉 50g
- ビール、または炭酸水 60~70ml
- ガーリックパウダー、塩コショウ 少々
タルタルソース:
- マヨネーズ 大3
- マスタード 大1/2
- 茹で卵 1/2個
- レモン汁、グリーンオリーブまたはピクルス、ペレヒル(イタリアンパセリ)、すりおろしたニンニク、塩コショウ 少々
- 付け合わせ:レタス、サルサ・クリオージャ、お好きなサルサ・デ・アヒ 適量
【作り方】
1、サルサ・クリオージャの下準備をする。タマネギをスライスして水に放ち、辛味を抜いたらザルにあげて水分をよく切っておく。トマトの果肉部を細切りに、アヒ・リモ、クラントロも刻み、あとは塩とレモン汁を加えて混ぜ合わせるだけにしておく。
2、タルタルソースを作る。ボウルに材料をすべて入れ、レモン汁や塩コショウで味を調える。
3、パン・フランセス、または好みのパンを横2つにカットし、トースターで軽く温めておく。
4、衣を作る。ボウルに卵を入れて溶きほぐし、粉と塩コショウ、ガーリックパウダー少々を入れてよく混ぜ合わせる。魚の準備ができるまでラップをして冷蔵庫で休ませておく。
5、魚の小骨やウロコが残っていないかをチェックして、汚れをきれいに取り除く。キッチンペーパーなどで水気を拭きとって、小麦粉を薄くまぶす。
6、フライパンに油を入れて加熱する。4の衣に冷たいビールを加えて混ぜ合わせ、5の魚をくぐらせ、揚げる。両面が薄っすらキツネ色になったら網に取り出して油を切る。
7、1の材料に塩とレモン汁少々を振って混ぜ合わせ、サルサ・クリオージャを作る。軽く温めておいたパンにタルタルソースを塗ってレタスを置き、その上に揚げたての魚を5~6匹重ね、サルサ・クリオージャをたっぷり乗せたらできあがり。お好みのサルサ・デ・アヒを添えて頂こう。
【keikoからのひとことアドバイス】
とっても簡単なペルー版フィレオ・フィッシュ。ふわっとした衣が、身の柔らかなペヘレイによくあいます。作り方はいたってシンプルなので、あとは最初にお伝えした通り、あらかじめタルタルソースやサルサ・クリオージャを準備して、揚げたてを頬張れるようにしてくださいね。
今回レシピで使用した衣は、日本のものに比べ水分が多め。トンカツやコロッケに使用するバッター液より、どちらかというと天ぷら衣に似ています。水気が多い分ふわっと仕上がりますが油跳ねもしやすいので、気になる方はお好みで粉を増やすか、ビールの量を減らしてください。
ペヘレイの身は薄くやわらかなので、パン粉をつけるとペヘレイよりパン粉の存在感が勝ってしまうように思います。逆に身の厚い魚を使用する場合は、パン粉をつけたほうがサクサクとした食感が楽しめていいかも?ペルー的にはパン粉はなしですが、美味しければそれでよし!使用する魚に応じて衣を変えてみてくださいね。