ペルーのセビーチェ専門店 年初来5000店以上が廃業

新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴う防疫措置の影響を受け、今年はすでに国内のセビチェリア(セビーチェ専門レストラン)5000店以上が廃業に追い込まれているとペルー海鮮レストラン協会(Armap)が伝えた。

Armapのハビエル・バルガス会長によると、うち5%に当たる約250店は席数30~50の大手セビチェリアだという。

「防疫措置の影響は、資金繰りの厳しい中小店舗のみならず、大型店にも及びつつあるようです。大型店では多大な人件費の支出に加え、税金や借入金返済の負担も大きく、これらが売上を圧迫しているのです」1月31日以降の再ロックダウンを考慮すると、全国のセビチェリアの年初来売上は2019年との比較でおよそ2割と会長は見積もっている。

今夏の利益はゼロ

ペルーを代表する国民的料理セビーチェは夏(1~3月)が書き入れ時。平年ならこの時期の売上は年間の4割に相当するが、今夏は実質的に赤字の見通しと会長は訴える。

「まだ3月が残っていますが、日曜外出禁止などの規制があるので」と会長は現在の状況を憂慮する。「レストラン需要を回復させるためには、全セクターの経済活動を再開する必要があります」

会長はまた、今のままではほとんどのセビチェリアで売上が維持費の支払いに消えてしまうと指摘し、「かつてセビチェリアの平均マージンは常に2割程度の水準を保っていましたが、今はゼロです」と強調した。

セビーチェの値段は?

一方、シーフードレストランによる需要の減少を受け、魚介類の相場は安定していると会長は話す。「魚の値段は安定しています。スズキはS/45、ニベはS/35、シイラならS/9といった具合ですね。イカだけは今月S/44からS/30まで下がっています」魚介相場の安定で、セビーチェ一皿の値段も平均S/35ソル程度に落ち着いている模様と会長はコメントした。

参考データ

  • 国内セビチェリアの2020年度総売上は前年実績の約40%
  • 2020年末時点のセビチェリア店舗数は全国でおよそ6万8000店
  • リマには国内セビチェリア店舗の半数以上が集中

(ソース: Gestión 25/02/21)