国際市場を席捲するペルーの農産品、その名は「ハス」。ペルー産のアボカド「ハス」は海を越えヨーロッパの店先に並び、オランダやスペインではチーズやワイン同様に親しまれています。
ペルー産スーパーフード、ハス種アボカドの特徴は、長距離輸送に耐えうる丈夫な外皮と果肉の量(種が小さめ)にあります。クリーミーな果肉はカウサ(ペルー風マッシュポテト)やムチャメ・デ・プルポ(タコの薄切りのオイルマリネ)によく合い、グアカモレ(アボカドソース)やサラダにも向いています。
しかし、なぜペルーではこの品種が人気トップに君臨しないのでしょうか?どうやら問題は品質よりもその見た目にあるようです。この問題に終止符を打つため、アボカド生産者たちはハスを一番の人気品種に引き上げようと決意しました。
ハスを食卓に
ペルー貿易観光促進庁(Promperú)は、身体にとてもいいとされるアボカドについて、すべての品種の消費を奨励しています。アボカドにはエネルギー源であり脂肪の燃焼につながるカリウムが含まれ、免疫システムをサポートする重要な役割も果たします。特にハス種のアボカドには、老化を防ぎ髪につやを与える効果があります。
「適切な時期に収穫されたハスは品質が良くて美味しいんです。皮や果肉は丈夫で輸送に耐え、収穫後も長持ちし剥きやすいというメリットもあります」ハス種アボカドを生産・輸出するWestfalia Fruit Peruのオマール・ディアス社長は、このように説明しています。
同社によると、ペルーにおけるハス種アボカドの国民一人当たり消費量はまだ少ないといいます。ハスの消費を増やすため、今後もプロモーションキャンペーンを強化していく必要があります。
ペルーの大地に適したサステナブルな栽培
アボカドは収穫寿命の長い樹木です。ハス種のアボカドは、全国でも主にラ・リベルタ、ランバイエケ、アンカシュ、クスコ、アレキパ、ワンカベリカで栽培されています。「アボカドは栽培しやすく、アンデスの山間部では小規模農家の手で、太平洋沿岸部では大企業や中規模企業により生産されています」とディアス社長は続けます。
「アボカドは灌漑設備の整った場所で一年を通じて栽培されます。虫害や病害を適切に管理することで多くの収穫を得ることができます」
セクターの強化や時代に即した持続的生産の継続など、ディエス社長はアボカドの栽培を世界に向け発信する企業家の一人でもあります。「これらのプロモーション活動は、内外でアボカドの消費を高めるにあたり特に大切なもので、非常に積極的な方法で長年にわたり行われてきています」
とはいえ、新型コロナウイルス感染症に伴う経済的・社会的なインパクトにより、この数か月間セクターが困難な状況に置かれていたことは否定できません。そのような中、マスコミによる宣伝や公共交通機関の広告、世界に向けたアボカドベースのレシピ発信など、「スーパーアボカド」キャンペーンに関するすべての生産・販売チャネルを通じた努力をディアス社長は強調しています。
「私たちのプロモーションキャンペーンを通じて消費者がハス種のアボカドをもっと知るようになり、世界の市場に展開するこの品種を選んでくれるだろうと考えています」と社長は結びました。
参考データ
農業灌漑省の報告によると、今年上半期のハス種アボカド輸出量は昨年度年間実績の31万2539㌧を上回り、順調に推移しています。
ペルー産アボカドの主要仕向国はオランダ、スペイン、チリ、米国、英国で、これらの国々への輸出シェアは全世界の83%を占めています。
(ソース: Promperú 21/10/20)
ペルーパンデミック225日目
ペルー保健省発表10月24日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 888715人(前日比+2501)
- 死者数累計 34149人(+54)
- 既検査数累計 4390402件(+22433)
- 陽性率 20.24%↓
- 死亡率 3.843%↓
- 1日の検査数 22433人(-1989)
- 1日の感染者数 908人(-200)※当該日以前の感染者1593人を除く
- 入院患者数 5492人(-28)
- 上記の内ICU患者数 1050人(+6)
- 回復患者数 807636人(+3790)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 10月24日 2501人(54)
- 10月23日 3098人(62)
- 10月22日 3240人(49)
- 10月21日 2991人(47)
- 10月20日 2767人(62)
- 10月19日 3242人(55)
- 10月18日 2201人(61)
- 直近7日間平均 2862.9人↓(55.7↓)
- 直近7日間の陽性率 12.52%↓ ※累計比
(ソース: MINSA 10月25日)