ペルー政府は17日、COVID-19パンデミックで深刻なダメージを受けた観光産業の回復に向け、国内観光振興キャンペーン「Volver(カムバック)」を開始した。
同キャンペーンは、通商観光省が貿易観光促進庁(Promperú)を通じて実施するもの。17日に開催されたイベントでは、観光セクターで働く人々や数々の有名ミュージシャンが参加するビデオクリップの上映を中心に、ビスカラ大統領とバリオス通商観光相が活動の概要を紹介した。
バリオス通商観光相はこのキャンペーンを通じ、すべてのペルー人が再び旅行をして文化や自然に触れたいという想いに駆られ、その気持ちを持ち続けるよう求めている。また、観光業界に対しては、迅速かつ段階的なセクター回復の希望を失うことのないよう期待をにじませた。
「パンデミックによる観光セクターへの影響は深刻なものと理解しています。そのため、このキャンペーンを通じ、政府が責任を持ってセクター回復に取り組むことを繰り返し約束します。当省では様々な対策の一環として防疫プロトコルも制定しており、さらに世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)によるCOVID-19国際防疫プロトコル(Safety Travels)の適用も受けました。さあ皆さん、再び国内旅行を始めましょう」と同相は強調した。
プロモーションビデオ
ペドロ・スアレス=ベルティスの「Cuando pienses en volver(戻りたいと思うなら)」をバックに制作されたこのビデオクリップ「Volver(カムバック)」は、アップテンポな曲とスペイン語にケチュア語を挟んだ歌詞が特徴。旅行者受け入れに余念がない国内各観光地の紹介に加え、マスクの着用や社会的距離の維持、手洗いの励行を始めとする防疫措置の啓蒙も兼ねている。
民間観光セクターからは、アヤクチョ伝統工芸の匠Silvestre Ataucusi、アレキパ郷土料理のSaida Villanueva、ツアーガイドのEfraín Valles、アマゾン料理プロモーターのElia Garcíaが参加。
音楽界からも、Tony Succar(パーカッショニスト)、Daniela Darcourt、Lucho Quequezana、Bartola、Sonia Morales、Ezio Oliva、Christian Yaipén、Renata Flores、Guillermo Bussingerといった複数の有名ミュージシャンが出演している。
当ビデオクリップの他にも、SNSや各メディア、民間セクターなどを通じてプロモーションが展開される予定。
経済活動再開
COVID-19パンデミック下でペルー政府は経済活動の段階的な再開に着手、10月1日にはその第4段階が始動した。これに関連し通商観光省と貿易観光促進庁は、安全衛生や社会的距離の維持など観光セクターを対象とする政府認可済の防疫プロトコル遵守について発信を続けている。
他方、ペルー政府は域内の周辺7か国に対し国際旅客商業航空便の運航を再開、コロナ禍で激減していた国内便の運航本数も倍に増やした。
政府の“カムバック”キャンペーンには、迅速かつ安全な国内旅行の回復に向け実施されている各措置と、地域における観光再活性化への取り組みを広く伝える狙いがある。
プレゼンテーション
同キャンペーンのプレゼンテーションイベントは、リマセントロにあるレゼルバ公園内の「魔法の噴水巡り」施設内で行われた。政府が推進する経済活動再開のステージは、10月1日から第4段階に入っている。昨年度における観光セクターのGDP構成比は4%で、全セクター中第3位。
(ソース: Andina 17/10/20)
ペルーパンデミック217日目
ペルー保健省発表10月16日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 865549人(前日比+3132)
- 死者数累計 33702人(+54)
- 既検査数累計 4206371件(+24395)
- 陽性率 20.58%↓
- 死亡率 3.894%↓
- 1日の検査数 24395人(+778)
- 1日の感染者数 1140人(+202)※当該日以前の感染者1992人を除く
- 入院患者数 5940人(-232)
- 上記の内ICU患者数 1133人(-16)
- 回復患者数 774356人(+5279)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 10月16日 3132人(54)
- 10月15日 2677人(71)
- 10月14日 2789人(65)
- 10月13日 2977人(93)
- 10月12日 2803人(62)
- 10月11日 1800人(52)
- 10月10日 3283人(82)
- 直近7日間平均 2780.1人↑(68.4↓)
- 直近7日間の陽性率 12.5%↑ ※累計比
(ソース: MINSA 10月17日)