気前のいいボリュームにジューシーな味わいといえば、伝統的なクリオージャ料理のブティファラでしょう。一口かじれば止まらないこのサンドウィッチ、みなパンくずが一つ残らずなくなるまで平らげてしまいます。ピスコ酒のカクテル“チルカーノ”との相性は抜群で、お腹はもちろん、ハートもきっといっぱいになるでしょう。
ブティファラは、リマの名立たるいくつものタベルナで昔から定番の一品として人気の高い料理の芸術作品。どんな時でも、常に会食者の気まぐれな舌を満たしてくれます。そんなブティファラの輝かしい歴史をちょっとご紹介しましょう。
異文化のフュージョン
ペルーの食文化を形づくる数々の料理同様、ブティファラもまたスペイン人侵略以降の文化的融合による産物です。
旧大陸の食卓の一角には、ずっと昔からソーセージが置かれていました。史実では、フランシスコ・ピサロの“縁者たち“がこの食べ物をペルーへ持ち込んだとされています。しかしながら、今日私たちがブティファラとして親しんでいるものを手に入れるため自国の技術と食材を集め上げたのは、旧大陸と同じハムを食べたいという欲求が抑えきれなかったイタリア移民たちでした。
彼らの多くはジェノバとリグーリアの出身でした。洒落たサンドイッチを作るため、選び抜かれた豚のもも肉から骨を取り除き、すり下ろしたトウガラシを加え塩とコショウで味付けし、ベニノキの種子でこすって淡いオレンジ色を付けました。
味付けと色付けの後は豚肉を丸めて結び、水を張った鍋に入れ塩を加えて弱火で5時間ほど茹でます。その調理法は彼らの創造性が試されるものでした。
現代のブティファラはサルサ・クリオージャ(※玉ねぎのレモン和え)とレタスの一枚葉を添えた一品としてサーブされますが、アイーダ・タム・フォックスの著書「リマ料理用語集」によると、かつての付け合わせはラディッシュのサラダで、今の組み合わせとは異なっていたようです。バンズは常に焼きたてで少し固めのフランスパンが使われます。
歴史学者のセサル・コロマによると、18世紀にはすでにブティファラが食卓に登場していたようです。著名な作家リカルド・パルマの「ペルーの伝統(1872年)」には、実際に次のような事実が記されています。
「1768年、アチョの闘牛場で行われた初公演で、オーナーのイポリト・ランダブルは最初の闘牛以降、王室の代表とその取り巻きへのビールとブティファラを20ペソと定めた」
家庭で作るブティファラ
ここまでおいしそうな話を読んだら、ブティファラが食べたくなりませんか?その答えはもちろん「SÍ(はい)」でしょう。そんなあなたのために、ご家庭で作れるこのクリオージャ料理のレシピをお伝えします。
まず始めに、豚もも肉(約2キロ)に下味をつけましょう。肉にこしょう、アチョーテ、クミン、塩、アヒパンカ、オレガノ各小さじ1をまぶし、そこにタマネギのみじん切り小さじ1/2 と、すりおろしたアヒアマリージョ小さじ3を加えて下味をつけます。
豚肉に全ての調味料を塗り終えたら、ホワイトビネガー大さじ2を加えて8分間ほど漬け込みます。その後肉を鍋に移し、水を入れて中火で約1時間ほど茹でていきます。水分がすべて蒸発したら、ほぼ出来上がりです。
最後に肉の表面をそれぞれ5分ほど焼き付けていきます(この時油は足さず、肉から染み出た脂を利用して焼きます)。豚肉を取り出し、薄くカットすればできあがり。パン・フランセスとサルサ・クリオ―ジャを添えてお召し上がりください。
(ソース: Promperú)
ペルー国家緊急事態発令207日目
ペルー保健省発表10月6日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 835662人(前日比+2733)
- 死者数累計 33009人(+95)
- 既検査数累計 3988070件(+13063)
- 陽性率 20.95%↓
- 死亡率 3.95%↓
- 1日の検査数 13063人(-599)
- 1日の感染者数 994人(+570)※当該日以前の感染者1739人を除く
- 入院患者数 6735人(-96)
- 上記の内ICU患者数 1247人(-21)
- 回復患者数 723606人(+5541)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 10月6日 2733人(95)
- 10月5日 2930人(80)
- 10月4日 1830人(92)
- 10月3日 3184人(77)
- 10月2日 3421人(56)
- 10月1日 3267人(74)
- 9月30日 3468人(72)
- 直近7日間平均 2976.1人↓(78↑)
- 直近7日間の陽性率 21.77%↓ ※累計比
(ソース: MINSA 10月7日)