ペルー首相府（PCM）は28日、国内の新型コロナウイルス感染拡大状況を考慮し、現行の国家緊急事態発令期限を9月30日まで延長する大統領令第146-2020-PCMを官報にて公布した。
同令により、8月12日付け大統領令第139-2020-PCMにて定められたクスコ、モケグア、プーノ、タクナ各州複数郡部へのスポット封鎖はそれぞれ州全域に拡大される。前記を含めた改定後の適用地域は下表のとおり。
附表: スポット封鎖適用地域（改定）
| 州 | 郡 |
| クスコ | 全域 |
| モケグア | 全域 |
| プーノ | 全域 |
| タクナ | 全域 |
| アマソナス | バグア |
| チャチャポヤス | |
| コンドルカンキ | |
| ウトゥクバンバ | |
| アンカシュ | サンタ |
| カスマ | |
| ワラス | |
| ワルメイ | |
| アプリマック | アバンカイ |
| アレキパ | カマナ |
| イスライ | |
| カイリョーマ | |
| カスティーリャ | |
| アヤクチョ | ウアマンガ |
| ワンタ | |
| ルカナス | |
| パリナコチャス | |
| カハマルカ | カハマルカ |
| ハエン | |
| ワンカベリカ | ワンカベリカ |
| アンガラエス | |
| タヤカハ | |
| ワヌコ | ワヌコ |
| レオンシオ・プラド | |
| プエルト・インカ | |
| ワマリエス | |
| イカ | イカ |
| ピスコ | |
| ナスカ | |
| パルパ | |
| フニン | ワンカヨ |
| サティポ | |
| チャンチャマヨ | |
| ラ・リベルタ | トルヒーヨ |
| ビルー | |
| パカスマヨ | |
| チェペン | |
| アスコペ | |
| サンチェス・カリオン | |
| リマ | バランカ |
| カニェテ | |
| ワウラ | |
| ワラル | |
| マードレデディオス | タンボパタ |
| パスコ | パスコ |
| オクサパンパ |
憲法上の権利の制限
国家緊急事態発令延長期間中は、身体の自由および安全、住居の不可侵、集会の自由および、ペルー共和国憲法第2条第9、11、12項ならびに24項f（エフ）号に包括される国土における移動の自由に関する憲法上の権利が制限される。
スポット封鎖
国家緊急事態宣言の発令期間において、上記の附表（取り消し線部分除く）に記載された地域を除く全国すべての市民に対し、月曜から土曜の午後10時から翌午前4時にかけ住居内での強制待機を命じる。附表の地域（スポット封鎖適用地域）における適用時間帯については午前8時から翌午前4時までとする。
さらに、全国すべての市民に対し、日曜終日ならびに翌午前4時まで住居内の強制待機を命じる。
住居内強制待機の適用は、食料品、衛生用品、医薬品の供給、金融サービス、レストランのデリバリーサービスの他、上下水道、電気、ガス、燃料、遠隔通信および関連活動、経済再開に伴う活動、運輸通信省が規定する公共交通機関のそれぞれに従事する必要最低限の人員を除く。また、薬局やドラッグストアは住居内強制待機期間中であっても関連規定を遵守の上営業することができる。
新聞社およびラジオまたはテレビ局のスタッフは、住居内強制待機期間中であっても、社員証、記者証および身分証明書の携帯を条件に移動することができる。当該認証の効力は、職務遂行上使用する車両等の移動手段にも及ぶ。
緊急の医療対応または、生命もしくは健康状態が重大な危機に直面し緊急に医薬品の購入を必要とする者の移動については、住居内強制待機措置の制限を受けないものとする。
集会の禁止
大統領令第116-2020-PCM第1条の定めに従い、現行の国家緊急事態発令延長期間中は、身体の自由および安全、住居の不可侵、集会の自由および、ペルー共和国憲法第2条第9、11、12項ならびに24項f（エフ）号に包括される国土における移動の自由に関する憲法上の権利が制限される。
その意味において、家屋内や他の家族を訪ねて行われるものを含む社会的集会については、衛生上の理由および新型コロナウイルス感染症への感染拡大を防ぐ目的からこれを禁止する。
14歳以下の児童の感染防止措置について
14歳以下の児童は住居内に止まらなくてはならない。
精神衛生上の健康維持の必要性から、14歳以下の児童は次の条件下で日々散歩を行うことができる。
- 同一家屋内に居住する成人1名を同伴すること。
- 散歩の時間は最大30分とし、当該児童の自宅から500mを超えない範囲かつ人が密集しない場所に限るものとする。
- 散歩中は常に他人と最低2mの社会的距離を保たなければならない。
COVID-19ハイリスク群対象者
65歳以上の高齢者や、保健省の定める併存疾患を有す者など感染ハイリスク群に属す者については、緊急の医療対応または非常事態、介助人がいない場合の食料品や医薬品の購入および金融サービスの利用を除き、自宅から外出してはならない。
ハイリスク群に属す者は、自宅に訪問者を招き入れてはならず、屋外に出た人々との身体的接触も避けなければならない。
国家衛生緊急事態の延長
ペルー保健省は28日、現行の国家衛生緊急事態発令期間を9月8日から12月6日まで90日間延長する大統領令第027-2020-SAを官報にて公布した。
レストラン定員制限緩和など提案
国会のマルチセクター委員会は24日、スポーツジムの営業再開やレストランの定員制限緩和などを含む経済活動再開案を承認し、首相府に提出した。
「委員会では先ずレストランの最大定員を現在の40%から60%に増やすよう提案しました。続いて、コロナ対策として肥満の防止につながるスポーツジムの営業再開を挙げています」と同委員会の民間企業代表、ミゲル・ベガ・アルベアルは述べた。
高齢者の外出制限撤廃
この提案には上記以外にも、高齢者（65歳以上）に課せられている外出制限の撤廃が盛り込まれている。ベガ代表は「高齢者の外出は個々人のリスク判断によるべきであり、これを制限するのは憲法違反です。若年層でも罹患リスクの高い不健康な国民がいる半面、健康な高齢者もいます。一方、ビジネス界では役員に高齢者が大勢おり、彼らの経験と知識が必要とされています」と説明した。
代表はまた、8月16日から全国で再適用された日曜終日外出禁止措置の影響を受け、市場（いちば）やショッピングモールが土曜日に混雑するようになったとし、日中の外出を認めるよう提言したことを明かした。
これらの提案は昨日の閣僚会議において審議されているはずであり、結果については本日中に発表される見込みとしている。
(ソース: Gestión 28/08/20)
ペルー国家緊急事態発令166日目
8月28日0:00ペルー保健省（MINSA）発表COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 629961人（前日比+7964）
- 死者数累計 28471人（+194）
- 既検査数累計 3124076件（+34617）
- 陽性率 20.16%↑
- 死亡率 4.519%↓
- １日の検査数 34617人（+1008）
- １日の感染者数 2876人（-453）※当該日以前の感染者5088人を除く
- １日の陽性率 23.01%↓（ 8.31%↓）※カッコ内は当該日の感染者のみ
- 入院患者数 12595人（-276）
- 上記の内ICU患者数 1517人（-9）
- 回復患者数 438017人（+8355）
過去一週間の一日当り感染者数推移（カッコ内は死者数）
- 8月28日 7964人（194）
- 8月27日 8619人（153）
- 8月26日 5996人（123）
- 8月25日 6944人（188）
- 8月24日 6112人（150）
- 8月23日 9090人（210）
- 8月22日 9169人（208）
- 直近7日間平均 7699.1人↓（175.1↓）
- 直近7日間の陽性率 25.83%↓ ※累計比
(ソース: MINSA 8月28日)