4月6日(月)月刊 料理通信 2020年5月号のWORLD TOPICSに アンデス数千年の歴史が詰まったコカの葉の蒸留酒 が掲載されました。
食のオピニオンリーダーたちのアンテナを刺激する雑誌、月刊『料理通信』。今回はコカの葉の蒸留酒「Kintu(キントゥ)」をご紹介しました。キントゥとは、アンデスの儀式に欠かせないコカの葉の束のこと。ペルーファンの皆様なら、アンデスの祈祷師が3枚重ねたコカの葉を手に、大地の女神パチャママへ祈りをささげる様子をYoutube等でご覧になったことがあるのではないでしょうか(地域によって枚数は異なります)。
コカならではの風味と栄養素を残しつつ、コカの葉に含まれる麻薬成分アルカロイドの除去に成功したのは、ペルー唯一の国営コカ企業「エコナ」。エコナ社はアメリカの医療機関にも合法的にコカを輸出しており、その一部はコカ・コーラの原料にも使われています(コカの葉はアメリカ当局の厳重な監視下にあります。また現在のコカ・コーラにはアルカロイドは含まれていませんのでご安心を)。アルカロイドを含まないため、キントゥは海外への輸出が可能。アメリカやロシア、ドイツなどへ輸出するそうです。
儀式に使われる3枚のコカ葉は、「カイパチャ・ウクパチャ・ハナンパチャ(天・地・地下世界)」というインカの精神世界を表す大切なもの。コカの葉は大いなる自然と人間の良好な関係を築く仲介役であり、大地の恵みを感謝し人々の健康を願うアンデスの儀式に欠かせない神聖な供物です。キントゥはこんな時代にこそ求められるものかもしれませんね。コカの葉のパワーが詰まったペルー産スピリッツ、いつか日本への輸出されますように!