セマナサンタ初日 コロナ感染者が急増

セマナサンタ(聖週間)が始まった。今日はイエスがエルサレムに入城した日であり、人々が棕櫚(ヤシ)の葉を道に敷き、救世主を迎え入れたことから枝の主日と呼ばれる。

カトリック2000年の歴史において、これほど慎み深い聖週間もなかっただろう。天然痘やペスト、スペイン風邪が蔓延した時代でさえ人々の心の拠り所であり続けた教会も、今はその門を固く閉ざしている。今朝リマのカテドラルでセマナサンタ初日のミサが執り行われ、その様子がインターネットで配信された。無聴衆の中で祈りをささげるリマ大司教の姿に、このウイルスの異常さを感じずにはいられない。

それにしても、今日の新規感染者数には驚いた。過去最大の535人増、外出制限や夜間外出禁止令を出していてもこの数字である。明日の玉音放送ではまた第三、第四のハンマーが振り下ろされるだろう。少なくともリマ首都圏と北部海岸地方、ロレト州などの外出制限延長はほぼ決定だ。

貧困層が多いリマ郊外のメルカドや商店には、今も多くの人が集まっているらしい。まとめ買いするだけの経済的余裕がなく、義務教育しか受けていない人たちに、自宅待機の意味は理解できないのかもしれない。とはいえ富裕層が多いリマ新市街でも感染者は増えており、一概に経済・教育格差だけとは言い切れないようだ。利己的な人たちには、どんな忠告も暖簾に腕押し。彼らにつける薬は、対コロナワクチンと同じくらい開発が難しい。

ルー全土封鎖 外出制限21日目

保健省発表による4月5日0:00現在の国内感染者数は2281人(前日+535人)、死者合計は83人(+10)。内訳はリマ1639人(+382)、カリャオ89人(+25)、アンカシュ23人(+5)、アレキパ51人(+14)、クスコ52人(+4)、ワヌコ6人(±0)、イカ14人(+5)、ラ・リベルタ50人(±0)、ランバイエケ100人(+45)、ピウラ29人(+2)、ロレト143人(+37)、マードレデディオス2人(±0)、フニン25人(±0)、サンマルティン8人(±0)、トゥンベス26人(+6)、カハマルカ6人(±0)、パスコ3人(+1)、アヤクチョ3人(+2)、タクナ9人(+6)、ワンカベリカ1人(±0)、アプリマック1人(±0)、モケグア1人(+1)。既検査数は19410件(+1569)、陽性判定率は11.75%、死亡率は3.64%。321人が入院中(うち81人はICU)、989人が回復へ。

(ソース: MINSA 4月5日)