リマ首都圏のアパート(日本のマンションに相当)一戸当たり平均床面積は、この8年間で81㎡(2011年)から70.6㎡(2019年)まで減少した。ペルー建設業協会(CAPECO)が最新の報告書で伝えた。
減少幅は高級住宅街を擁すリマトップ6区(バランコ、ラ・モリーナ、サンイシドロ、ミラフローレス、サンボルハ、スルコ)が最大(140.1㎡→100.2㎡)。CAPECOのエグゼクティブ・ダイレクター、グイード・バルディビア氏は、この先数年間でアパートの平均床面積が40㎡まで縮小すると予測している。
同氏はこの減少傾向につき、若年層および高齢者層の市場参入による住宅建設パラダイム転換との関連を示唆。家族から独立したばかりの若者は最初のアパートを単なる通過点と捉え、広い住居を必要としない(購入しない)と説明、彼らのニーズを満たす小型物件はバランコやミラフローレスに多いと報告。
また、独居や身寄りのない高齢者(65歳以上)向けのコンパクトな共同住宅やシェアハウス需要が高まり、新たな市場を形成しつつあると指摘。若年層向け住宅と合わせ、2021年にはその傾向がより明確になるだろうと述べた。
首都圏住宅市場は現在、一人から二人の子供を抱える既婚世帯が中核を占め、平均需要は60~70㎡。コンサルティング企業のApoyo社は、若年層など新たなセグメントの市場参入に関連し、住宅需要に影響を及ぼす家族構成の変化を指摘している。
同一家屋に三世代が暮らす世帯の割合は2004年(32%)から2018年(25%)にかけ7㌽減少、子供のいない世帯は8㌽増え(19%→27%)、3人以上の子を持つ世帯は12㌽減っている(32%→20%)。
(ソース: Gestión 28/11/19)