International Chocolate Awardsを始めとするさまざまな国際コンクールで、いくつものメダルを獲得しているペルー産カカオ。世界トップクラスのショコラティエたちを魅了するこのカカオに早くから注目していたのが、神戸に拠点を置くCACAO ALUN(カカオアルン)だ。
自らペルー各地のカカオ農家を訪ね、生産者の声に耳を傾けながら商品開発を行っているという社長の米津氏。「カカオは同じ品種でも、その土地や水、環境に大きく左右されます。逆を言えば、いろんな可能性を秘めたフルーツでもあるんですよ」と、カカオやチョコレートに関するいろんな話を聞かせてもらった。その米津氏が惚れ込んだペルー北部のピウラで生産されるホワイトカカオを使ったチョコレート「Cacao Blanco Piura PERU 70%」を拝受した私。これはしっかりレポートせねばと準備万端整え、いざ試食!
う~ん、なんとも滑らかな口どけ。口に入れた直後に軽い苦味を感じるが、それは一瞬だ。舌の上でゆっくり溶かしているうちに、何とも言えぬ爽やかな酸味がすぅっと広がる。最初は「フルーツのジャムか何かを練りこんでいるのかな?」なんて思ってしまったほど。世界のカカオ生産量の0.01%にも満たないという希少なホワイトカカオは、苦味や渋味を含むアントシアニンが少ない(だから一般のカカオより白い)分、カカオのフルーティーさが際立つらしい。私にはベリー類のように思えたが、商品説明には「強い酸味の中にシトラス感やドライフルーツ、ナッツ感云々」とあった。その辺の感じ方は個人差ということでお許しを。
カカオ70%のダークチョコレートなのでもっと苦いと思っていたが、想像以上にしっかりとした甘さ。雑味が少ないホワイトカカオだから、砂糖の甘さがストレートに伝わるのだろうか。いくら身体に良くても苦いだけじゃ、チョコレートを食べた時のあの幸福感は味わえないもんね。材料は厳選されたカカオと砂糖だけ。誤魔化しは一切なし。こんなにカカオの個性を感じながらチョコレートを味わったことってあったかしら。あぁ美味しかった!
ここ2~3年Bean to Barがトレンドの日本だが、米津社長は「短期的なブームに乗るのではなく、ペルーのカカオ農家とともに長く歩んでいきたい。だから弊社のことは、『カカオからチョコレートをつくる一貫メーカー』とご案内しているんですよ」と話してくれた。社名の由来がまたいい。「カカオ栽培は工業化が難しく、収穫からその発酵まですべてが手作業なんです。農家の人たちが苦労しながら大切に育てたカカオの存在を、もっと多くの方に知ってほしい。そんな想いから、CACAO ALUNと名付けました。ALUNは存在の“在(ある)”の意味なんですよ」ね、素敵でしょう?・・・ふふ、さぁこれでもう、CACAO ALUNの名前はしっかりインプットされたはず~(笑)
CACAO ALUNの製品は、オンラインショップで購入可能。また来月は神戸北野坂で開催される「カカオものCollection 2017」にも出店する。日本初のチョコレートとチョコレート雑貨のイベントらしく、これまたむちゃくちゃ楽しそう!当日は今回ご紹介したピウラ産ホワイトカカオのダークチョコレート(2種)に加え、新シリーズのワヌコ産カカオのチョコレートもお目見えするらしい。ペルー産カカオの実力を知る絶好の機会。関西方面の皆様(もちろん全国のCacao Loverの皆様も)、ぜひ足をお運びください!
★カカオもの Collection 2017★
開催日:2017年11月23日(木)~11月26日(日)
場所:神戸北野/FLORE Artist Gallery(フローラ)1階