カハマルカのアルマス広場を9時半に出発。十数人を乗せたツアーバスは、一路「クンベ・マヨ (Cumbe Mayo) 」に向かう。山道を登っていくと、昨日行ったアポロニアの丘がよく見える。平地の中にあんな丘なんて不自然。もしかして下には古代ピラミッドか古墳が眠ってたりして。
市内から走ること約45分。 岩の塊が見えてきた!クンベ・マヨ遺跡とは、カハマルカ市街地から南西に22km、クンベ山の山裾にある遺跡群。聖域・洞窟・水路の3パートに大別される。紀元前1000年ごろのものと考えられ、遺跡のいくつかはチャビン文化の影響を受けている。3時間程度のトレッキングで一周できる。まずはガイドからそのあたりの奇岩について説明を受ける。
何千年と変わらない風景。 エルネシという高山植物が殺風景な景色に色を添える。 ケチュア語で「土のいらない植物」っていう意味なんだって。 わずかな隙間に根を下ろし、空気中の水分や岩場にわずかに溜まる水で生きていく。
長年の風化でこんな不安定な形になった岩も。
マンコ・カパックとその妻」と呼ばれている岩まであった。
ペルー人観光客もご機嫌♪
岩の間を抜け、斜面を降りて行くと…
羊が放牧されてるなんとも長閑な場所に出る。ここからは水路の見学だ。
ここからはプレ・インカ時代に作られた水路を見て回る。氷河時代の氷が融け、山には豊富な水があった。それを聖なる水として遠くカハマルカまで、またはその先にまで引いていたという。5kmにつき1.5mほどの傾斜しかないらしく今の技術では到底不可能なんだとか。また岩をくりぬいてほんの数cm程度の水路が何メートルも掘られたりしてるんだけど、人が通れないのにどうやって掘ったのか。本当にすごい。
水の勢いを弱めるため?それとも自分達の技術力を競うため?なぜこんな形に掘られたのだろう?
神殿跡なのでは?といわれている場所。
傾斜がほどんどないので、藻が繁殖している場所も。
どこまでも続く水路。岩にそって掘られた曲線が見事。
今ではところどころ水が枯れている部分もあるのに、
またどこからともなく水が湧いてたりして不思議。
いやー、何でここまで凝った掘り方するのかしら?
インカの前、チムー時代 (14~15世紀ごろ) のレリーフだと言われている。でも意味は不明なんだとか。
これはインカ時代の水路。ずいぶん新しいものですな。
えーっ!まだいくのぉ?
岩の隙間から入って、
わずかな空間を抜けると..
外の世界に出られました。
遠景。このでかい岩の右手の穴から入って、左手に抜けるのが上の胎内めぐり。ドキドキして入った割にはあっけなかった(苦笑)。
最初はただ奇岩と水路を見るだけかと思ってたけど、すごく充実したツアーだった。ガイドも質が高く、スペイン語と英悟の2ヶ国語を話す。足はガクガクに疲れたし、予定より時間もずいぶんオーバーしたけど、このツアーはほんとお勧めです。