アウト・オン・ア・リムの舞台、ハウハ。シャーリー・マクレーンが体外離脱を体験し、宇宙のエネルギーを感じたという温泉が、このマンタロ川沿いのどこかにあるという…。パワーをもらってすっかり元気になった私たちは、ハウハでの最大の目的だった温泉に行くことにした。
タクシー運転手のホルヘに聞くと、マンタロ川沿いにいくつかあるとのこと。もう夕方4時半ごろだったので、急いで出発。「個室風呂がある」と聞き、タオルだけ持って行った。
ハウハの町からマンタロ川沿いを北上すること約40分、やっと温泉に到着!しかし、この個室風呂を管理しているセニョーラがもう帰ってしまって鍵がない。えーん、目の前に温泉があるのに、ここで諦めるの?!
川沿いにあった個室の温泉。友達が見に行ってくれたけど、やっぱり閉まってて…(涙)この時、夕方5時半ごろ。ここを訪れる方は、お早目に。
なかなか諦めきれずにうだうだしていたら、ホルヘが「この奥に公共の温泉プールがある」と教えてくれた。見に行くと、石造りの… 緑色の藻がウヨウヨした温泉が。
ここで泳いだら藻に足を取られて、違う意味で宇宙に連れて行かれるかもしれない…というのが、私の第一印象。すみません(苦笑) 藻が凄かったが、お湯は澄んでいた。泡がポコポコ上がってきている。あの本の通り、炭酸泉だ。手をつけると、うぅっ 冷たい!30度はありそうだが、ここは標高3400mのアンデス。体感温度では、ほぼ水という感じ。今入ったら確実に風邪をひくね。もう日暮れだし、暗くなるし残念だけど、無理だよね…
…と言いつつも、やっぱり入りましたよ!しかも、パンツ一丁で!!個室風呂だと思って、水着を持ってきていなかった私たち。
仕方がないのでまず男衆から入り、壁側を向いてもらう。次いで、「きゃ~♪ 見ないでね~♪ そっち向いてて~♪」と叫びながら、女性陣もパンツ姿に。ちなみにこの4人の平均年齢は43歳(笑)何を今さらとは思うものの、人間楽しい時は、精神年齢も低くなるものです。
シャーリーが浮遊感を感じたという通り、次つぎ湧いてくる泡が身体を包み込んでふわりとする。肌をピリピリと刺す炭酸の刺激が、とても気持ちいい。
これで昼間だったら、太陽がキラキラ輝いていたら、もっと神秘的だったろうな。アンデスの日暮れは早いから、薄暗くてよく見れなかったのが残念だ。
温泉から出て、寒さでガタガタと震えながら急いで着替え。凍えそうなほど寒かったが、しばらくすると身体がホカホカとしてきて、温泉効果を感じた。
後で調べたら、ここは「Aguas termales de Acaya (アカヤの温泉)」というそうだ。そしてシャーリーの温泉では…ないらしい。「もう少し先にもっといい温泉があるんだけど… 今日はもう暗いし残念だね」とホルヘ。そこがシャーリーの温泉かな? いつかその温泉にも行ってみよう。
この辺は、あちこちから温泉が湧き出ている。マンタロ川の岸辺からも、ポコポコと温泉が。シャベルがあったら、素敵な川湯が作れたのに?でも…寒いだろうな~。
★Aguas termales de Acaya (アカヤの温泉) Acayaはケチュア語で「金属のコップ」という意味。広さ12m×5m、水温は一応34度あるらしい。管理はほとんどされておらず、石組みも壊れているところがあった。もちろんこちらの温泉プールは、入場料無料です。