22日、国会本会議は官民による国内文化遺産の保護管理を認める立法政令第1198号の廃止を採択した。
同立法政令は、マチュピチュなどの世界遺産を除き、最長10年間のコンセッション契約による国内文化遺産保護管理の民間企業への事業委託を可能にするもので、複数の地方官庁が反意を唱えていた。
国会文化委員会のラモン・コバシガワ委員長は、同政令の履行対象からクスコ州を除外することを提案。しかしながら、最終的に賛成票57、反対票7、棄権3で廃止が可決された。
クスコ地方政府のエドウィン・リコナ知事は政令の廃止を祝福、これにより地方政府との協定に基づく(文化遺産管理への)官民参画を含んだ新法案提出への道が開けたと言明。
また、「この政令は十分に体系化されていない。行政は予め地方政府とコンセンサスを取るべきだ」と述べ、民間投資による文化遺産新興に反対はしていないが、ルールに基づきコントロールされなければならないと主張した。
リコナ知事は、ここ数日の反政令抗議デモを主導した同州の複数の役人を引き連れ、本会議に参加。「これは行政、議会、地方政府間の争いではない。それぞれが一体となって取り組むべき問題だ」と語った。
22日、48時間に及んだクスコ州の反政令大規模抗議デモは終了。リコナ知事は苦境に立たされた住民に謝意を示すと共に、政令廃止は住民が成し得たものと言明した。
クスコ州労働者連合のウィルフレド・アルバレス事務総長もまた、「これは民衆の勝利だ。文化遺産の保護を選択した国会決議に祝意を示す」と述べた。
22日、建設労働者約50人がクスコ国際空港への強行侵入を試みたが、動員されていた150人の警察官がこれを阻止。その少し前には空港から2ブロック離れたロス・リベルタドーレス交差点で小競り合いが発生、市内各地で大規模なデモ行進が行われた(写真は22日正午クスコ歴史地区アルマス広場での大規模デモの様子)。
(ソース: La República 23/10/15)